カテゴリ:読書( 135 )

What Alice Forgot

What Alice Forgot

Liane Moriarty / Penguin



これもオーストラリア人作家によるベストセラーです。


アリスが目を開けると、
彼女はジムの床に横たわり、
心配そうな人々に囲まれていた。


どうやらジムの体操クラスの途中で転倒したらしいのだが
アリスには全く記憶がない。

そもそも体操やらジムなどは大嫌いなのだ。


それよりお腹の赤ちゃんは大丈夫なのだろうか?


一緒のクラスだったらしい同僚には、
いったい何が起こったのだろう?

今日はずいぶん老けて見える。



救急車に運ばれながら付いて来た「私の」バッグには
見覚えがない。


夫のニックにちゃんと連絡がいっただろうか?


病院で、アリスは10年分の記憶がなくなっているのに気づく。



夫のオフィスに電話すると、
夫の秘書がかなり失礼な話し方で
ニックがポルトガルに出張だと言う。


最愛のニックからようやく連絡があると、
彼は冷たい声で彼女に対してものすごく怒っているようだ。


病院に駆けつけた姉の話によると
ニックとアリスは現在別居中で、
離婚間近なのだそう。

そんな馬鹿なことがあり得るだろうか?


いつもぽっちゃり系だったアリスの身体は、
びっくりするほど引き締まり
細くなっている。

お腹の中の赤ちゃんはもう9歳になって
その下に二人子供がいるらしい。

写真を見ると、信じられないくらい愛らしい。




思い出せるのは、

水にプカプカ浮かんでいる足の指に
それぞれ違う色が塗られているシーン。



退院してから中身は10年前のアリスとして
家族とご対面したり、
現在の友達と会ったりしているうち
子供三人の母親の生活に
徐々に慣れていく。


どうやらアリスにはボーイフレンドさえいるらしい。


だけどもアリスは、ニックとよりを戻そうと努力するが、、、、

ある日、エルビスの音楽が流れ、
レモンメレンゲパイが焼ける匂いが充満する中

全ての記憶がものすごい勢いで戻って来たのだった。



これもとても面白い小説でした。
日本語版は出ていないようですが
映画化されるようなので
そのうち出版されるかもしれませんね。




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by starofay | 2015-11-20 04:26 | 読書 | Comments(3)

Useful

Useful (Large Print 16pt)

Debra Oswald / ReadHowYouWant



図書館でなんとなく手に取ってみた
オーストラリアの作家デブラ・オズワルドの小説
Usefulを読みました。

彼女は、オーストラリアの人気テレビドラマの脚本家でもあるので
最初のページから掴んだ読者の心を
離すことなく物語を進めていくのには長けています。



サリヴァンは、失業中で、ホームレスで、
アル中で、恋人もいなければ、友達にも見放され、
ビルの屋上に登って飛び降りようと決心するが、
目が覚めていると病院で、
自分が飛び降りる前に転倒してしまったことを知る。


生きていても全く何にも役に立たないと思っていたサリヴァンが、
病院で、自分の腎臓を一つ誰かにあげようと思い立つ。


さっそく泌尿器科に向かい腎臓を差し上げますと宣言するのだが
簡単にはいかない手続きがあり、
全てうまく行っても、実際に移植の手術ができるのは
一年近くかかると言われる。

とにかく腎臓を誰かにあげることができるまで
生きて行こうと決心したサリヴァンは、
前妻の友人の父親が亡くなり、
フラットに残された老犬の面倒をしばらくの間
見ることになる。


それからサリヴァンは、肉体労働の仕事を見つけ
規則正しい生活をするうちに健康になり、
新しい友達を作り、古い友達と会うようになり
恋をするのだが、、、、。



とても面白い本でした。
今年出版されたばかりで
日本語版は出ていません。

誰か私を翻訳者として雇ってくれないかしら。


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by starofay | 2015-11-16 09:24 | 読書 | Comments(4)

Oracle Night

Oracle Night (Auster, Paul)

Paul Auster / Henry Holt & Co


オラクル・ナイト

ポール オースター / 新潮社



ポール オースターのオラクルナイトを読みました。

オースター氏は、好きな(英語で書く)作家トップ10に入る人物です。

そしてこの小説は、今まで読んだ彼の作品のうちで
一番面白いと思いました。


医者を含め、周りの人間全員が諦めるほど
瀕死な状態からなんとか生還した作家のシドニーは、
ある日散歩で通りかかった道に新しい文房具屋があるのに気がつく。


そこでチャイニーズのオーナーから
ポルトガル製の青いノートを購入し、
帰宅すると退院後初めて何かを書く気になるのだった。


スイスイと気持ちよく物語を書き始めたのだが、
気に入ったノートを買い足そうと
先日の文房具屋のあった場所へ戻ると
既に閉店されていた。

そして友人宅からの帰り道のタクシーの中で
涙を長す妻の秘密とは何なのだろう?


書いている物語と、現実との境界線が見えなくなり始めたシドニーは、
愛する妻との生活を選択し、ノートを破りゴミ箱に捨てたのだが、、、、、



オースター氏、しびれました。



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by starofay | 2015-10-29 16:58 | 読書 | Comments(3)

every day

Every Day

David Levithan / Ember



先日書評をアップしたばかりですが、
昨日読み終わったこの本、
最近読んだ中で一番面白かったのでさっそくお知らせします。


Aは、毎朝違う16歳の人間として目覚める。

ずっと赤ちゃんの頃から毎日毎日違う身体の中で
目覚めてきたのだ。

朝起きる時は、自然に目覚めることもあれば
その日の人物の母親に起こされることもある。

Aは、その日によって男性であったり女性であったりする。

全く知らない人として目覚めても
すぐにその人の記憶にアクセスして
一日その人として生きるために
最低限必要な情報、
例えば名前や家族の境遇、
学校のことや友達のことを知ることができる。

Aは、ずっとできる限りその日の人物の
人生を狂わせたり健康を損なわないようにやってきた。

リアノンと出会うまでは。

ある朝Aは、16歳のジャスティンという
ルックスは良くても性格の悪い男の子として
彼のガールフレンドと学校をさぼって海に行くことになる。

そこでAは、恋に陥ってしまう。

それからの日々は、その日の人物の人生を乗っ取って
リアノンに会いに行くようになるのだった。

とても面白くて、読み終わってからもしばらく
心に残るストーリーでした。

和訳は、まだのようです。

難しい英語ではないので、チャレンジしてみませんか?

個人的採点:4.5★

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by starofay | 2015-10-20 09:16 | 読書 | Comments(3)

The Night Circus

The Night Circus

Erin Morgenstern / Anchor



夜のサーカス

エリン モーゲンスターン / 早川書房



ある日、全く予告なしに白と黒だけの大きなテントが広場に現れる。

それは、日が沈んでからしか開かない夜だけのサーカス。

その魅惑的なサーカスは、
訪れた人々をあっという間に虜にする。

そして二人の魔術師が、愛弟子を競わせる
ゲームのステージでもある。

一人は、魔力を持って生まれた魔術師の娘。
もう一人は、前回のゲームで勝った魔術師が選んだ孤児。

しかし、パワフルな魔術師として育った二人の弟子は、
深く愛し合うように。


ネットで話題になっていたので読んでみました。

私の個人的な採点は、3.5★★★☆なり。


見てくださいこの落ち着きのないお天気!

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by starofay | 2015-10-18 06:32 | 読書 | Comments(1)

2015年の冬から春に読んだ本

The Language of Flowers: A Novel

Vanessa Diffenbaugh / Ballantine Books



花言葉をさがして

ヴァネッサ ディフェンバー / ポプラ社



ヴィクトリアは、何度も里子に出されては
孤児院に戻された経歴のある18歳の女性だ。

何の学歴もなく、全く取り柄のなさそうなヴィクトリアは、
小さな花屋で働き始める。

花言葉を熟知しているヴィクトリアには、
花を通して客を幸せにする才能があることが明るみになる。


花を育てて市場で売っている青年と知り合い
二人は花言葉の写真辞典を作成し始めるのだが、
ヴィクトリアの過去に隠された秘密が
彼女を幸せにすることを許さないのだった。


傷つき、傷つけてしまった過去と対面することができるのか?


この本は、とても面白かったです。



Our Souls at Night (English Edition)

Kent Haruf / Picador



コロラドの田舎町に住むルイスは、数年前に妻を亡くしてから
ずっと一人暮らしをしている。

ある日、隣人の未亡人アディーが訪れ、
ルイスに奇妙な申し出をする。

私たちはお互い長年一人暮らしをしていて孤独だ。
特に長い夜の淋しさには耐えられない。
もし良かったら夜、私の家にやってきて
一緒のベッドで眠ってくれないか?

ルイスは驚愕するが、一晩考えて
次の晩からパジャマを持参でアディーの家に通うようになる。

しばらくの間は、ただ同じベッドで横になり
おしゃべりをするだけで、
ルイスは朝になると自宅へ帰っていたが、
アディーの孫息子が親の事情で長期滞在するようになると
ルイスとアディーは本物の祖父母のように
一緒にランチを食べたり、出かけたりするようになる。

ルイスとアディーの家の間に住む
彼等より年配のルースの家で夕飯を一緒に食べたり、
まるで本物の家族のようになり、
愛情が芽生える。

しかし、アディーの孫を迎えにきた息子が
母親とルイスの間柄に怯え、嫉妬し、
孫に会いたければ二度とルイスと会わないことを約束させる。


この小説の面白いところは、
ストーリーラインが、普通の恋人たちの反対方向に向かうのです。

最初は長年一緒に暮らしてきた老夫婦のように
ただ一緒に横になっているだけだった二人が
やがて孫や犬や隣人を交えた家族になり、
親しい恋人となり、
反対する家族から隠れて電話で話すようになる。


日本語版は出ていないようです。

The Orphan Master's Son

Adam Johnson / Black Swan




半島の密使(上) (新潮文庫)

アダム ジョンソン / 新潮社



2013年ピュリッツァー賞を獲得した小説です。

北朝鮮の孤児院で育ったジュンドが
日本での拉致やスパイ活動をする工作員となり
英語を習いアメリカ行きの任務を命じられたりするうちに
狙いの人物へ近づくことに成功する。

正直言ってピュリッツァー賞を取ってなければ最後まで読むことはなかった本です。
前半を読むのに3ヶ月くらいかかりました。

日本人として拉致の場面を読むのはつらすぎるし、
そういうことをした主人公の幸せや成功を願うのには無理があります。

後半は、それなりに面白いのですが、
かなり無理があるストーリーでした。



The Goldfinch

Donna Tartt / Abacus


800ページもある大作です。これもピュリッツァーを受賞しています。

テロ事件遭遇した13歳の少年の人生が
その時の瀕死の老人との出会いに大きな影響を受ける。

精神的ダメージを引きずりながら、
やがてアンティーク商人となった彼は、
犯罪の世界に引き込まれて行く。

面白かったのですが、非常に長い。
半分の400ページでも同じストーリーを
語ることができたのではないかと思いました。

The Lighthouse (Adam Dalgliesh Mysteries)

P.D. James / Vintage



ヘビーな小説を立て続けに読んだ後に
たまには探偵小説も良いものです。

PD ジェームスはわりと最近「発見」した
イギリスの作家で、
かなり優れた書き手でした。

彼女は昨年に90代で亡くなっていますが、
これから遡ってあれこれ読むのが楽しみです。



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by starofay | 2015-10-06 08:23 | 読書 | Comments(1)

最近読んだ本

The Snow Child

Eowyn Ivey / Tinder Press


深い雪で覆われたアラスカの森に移り住んだ老夫婦の所に
一人で森に住む少女が現れる。

たまにふらりとやってきて食事を一緒にしても
必ず暗闇の中深い森の中へ帰って行く少女。

夏になると消えてしまう少女は、
それでも雪が降る季節になると必ず帰ってくる。

やがて少女は美しい女性となるのだが、、、、

かぐや姫か鶴の恩返しを
思い出させる小説です。


実際に10歳くらいの少女が
一人で寒い森に住んで、
自給自足の生活をすることが可能なのか?

疑問は残りますが、
100年程前のアラスカに移住し
森を切り開いて農業を始めようとした
開拓者達の日常が少しだけ見えたような気がします。


The Song of Achilles

Madeline Miller / Ecco


アキレウスと言えばギリシャ神話に登場する
無敵の英雄だとしか知りませんでした。

この小説は、パトロクロスの視点から
書かれています。

パトロクロスは通常アキレウスの友人と解釈されているようですが、
恋人だったという説もあり、
この小説では生涯のパートナーだったという設定になっています。

不死身の神々が普通に人と交流していた時代、
アキレウスも女神と人とのハーフ。

この小説は、ギリシャ神話のストーリーを背景に
アキレウスとパトロクロスの
ラブストーリーでもあります。

こうやって小説としてのストーリーを通して
初めてギリシャ神話を面白く理解することが
できたように思います。


href="http://item.excite.co.jp/detail/ASIN_0099531941" target="_blank" class="clearfix">

Half of the Human Race

Anthony Quinn / Vintage



こちらも100年程前のイギリスで
まだ女性が選挙で投票できなかった頃のことです。

女性であるがために弟の教育を優先され
医者になることができなかったコニー。

本屋に勤めながら婦人参政権論者として戦うようになります。

そのため好きな人がいても
普通に結婚することを自分に許しません。

今ではイギリスでもオーストラリアでも日本でも
(ある程度)当たり前になった男女平等の権利も
その昔イギリスでこうやって戦った女性達がいたからこそなのかもしれません。


The Husband's Secret

Liane Moriarty / Penguin



オーストラリア人作家の小説です。
とても面白いという書評を読んだので借りてきました。

妻へ、
私が死んでから読んで下さい。

と書かれた封筒を屋根裏で見つけは良いものの、
夫はまだ生きている。

出張中の夫に電話をかけて聞いてみると
お願いだから読まないでくれと懇願される。

読まないと彼女は決めるのですが、
慌てて帰って来た夫の様子があまりにも変なので
読んでみることに。

するとそこには衝撃的な告白が書かれて、、、、、


なかなか面白い小説でした。



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by starofay | 2015-08-22 17:07 | 読書 | Comments(1)

Behind the scenes at the Museum

せーちゃんと退院して5日経ちました。

せーちゃんと、と書いたのは、
私もずっと病院で寝泊まりしていたからです。


夕べ深夜近くに理氏もニュージーランドへの出張から帰って来たし、
せーちゃんも大分元気になって
だんだんといつもの生活に戻りつつあります。


みんな元気で、そろって自宅で過ごす週末。


そんな当たり前のようなことが
とてもありがたき幸せだと
改めて思います。


病院にいた10日間に、五冊ほど本を読みました。

中でも面白かったのがこちらです。

Behind The Scenes At The Museum

Kate Atkinson / Black Swan


博物館の裏庭で (新潮クレスト・ブックス)

ケイト アトキンソン / 新潮社





ルビーという女性が彼女の母親、
祖母、そして曾祖母の人生について語ります。


彼女達の恋人達、そして決して幸せではない結婚の後、
選んだ道など。

彼女達の歴史の途中で世界大戦が二つあり、
戦死するもの、愛しいものを失う女性達。


どの女性も決してパーフェクトではないし、
血のつながりがあるからこそ似ているところがあるこの女性達は、
やはり似た選択をする傾向があるようです。


時を超えて何かを学ぶことができるのでしょうか。


この作家の作品は、前に一度読んだことがあります。

巡る人生の中で何かを学ぶことがあり得るのか?

これを問い続けることが彼女の作家としてのテーマなのかもしれません。




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by starofay | 2015-06-13 18:16 | 読書 | Comments(1)

My year of meats

My Year of Meats: A Novel

Ruth Ozeki / Penguin Books



イヤー・オブ・ミート

ルース・L. オゼキ / アーティストハウス



良かった良かった、日本語版が出版されてます。


大好きなルース・オゼキさんのデビュー作、
My year of meat(肉の一年)を読みました。


アメリカ人の父と日本人の母の間に生まれたジェーンは、
アメリカ育ちで、非常に背の高い「ハーフ」。


ドキュメンタリー制作が専門のジェーンは
子供に恵まれず離婚した後に、
アメリカの牛肉産業がスポンサーである
一年間に渡り週に一回日本で放映されるドキュメンタリーを
作ることになります。


最初はとても良い仕事を見つけたことに
喜んでいたジェーンですが、
第一作目からプロデューサーである日本の広告代理店からの指示で
番組制作にあたって妥協ばかりしなくてはならないことに
怒りを感じるようになります。

番組のタイトルは、アメリカン・ワイフ(アメリカの妻)。

できるだけ魅力的なアメリカ人の人妻の住む地域や
暮らしの様子を紹介して、最後に
彼女が肉料理を作ってみせるというのが
毎週の番組の構成です。

日本の広告代理店からの要請は、

1 できるだけ中流の魅力的な白人の人妻であること
2 料理は、ビーフがナンバーワン。ごくたまになら他の肉でも良い。

日本から送られて来たディレクターが撮影したものを
日本に送り、出来上がった番組を観て、
ジェーンは呆れてしまいます。


あまりにも手が加えられていて、真実味がなく、
悪趣味に編集されていました。


それでも仕事は仕事と頑張り続けていると、
ディレクターが子牛肉を食べて
抗生物質へのアレルギー反応の発作を起こしたため
ジェーンがディレクターの役をまかされます。


彼女が本当に撮りたいと思っていたドキュメンターを
制作するチャンスがやってきたのです。


彼女が選んだのは、メキシコ移民のファミリーでした。

この番組は、意外に視聴率が高く、
日本の視聴者には好評でしたが、
日本のプロデューサーには不評。

というわけで、プロデューサーを適当にあしらいながら
ジェーンは、自分が作りたい番組を撮り続けるのですが、
やがてアメリカの牛肉産業で
危ない薬品が使われていたことや、
他の恐ろしい事実(餌に含まれているもの等)が
浮かび上がってきます。

(設定としては、1991年の頃)


そしてジェーン自身が妊娠できない理由が
彼女の母親がアメリカで妊娠中に
ドクターに薦められて呑んだ
薬品に関係があるのではないかと考え始めます。


そんなジェーンにも新しい恋人ができ、
まさかの妊娠が発覚するのですが、

肉牛を育てているフィードロットの撮影中に
流産してしまいます。

流産、そして失業したジェーンは、
アメリカの牛肉業界の真実を明るみにする
ドキュメンタリーを作る決心をします。


アメリカの牛肉産業は大変な権力を持っていて、
批判的なことを書くとすぐに起訴されると聞きます。

そんな中、この小説を書いたオゼキ女史は、
大変な勇気を持った人のよう。


それも彼女が現在カナダに在住する理由の一つかもしれません。


オゼキさんも以前ドキュメンタリーメーカーだったらしいので、
多分この小説もいわゆる私小説の
ジャンルに属するのではないかと思います。


彼女の小説には必ず日本人の母とアメリカ人の父が出て来て、
主人公はその二人の間に生まれたハーフです。

彼女は、大人になってから短期間日本に住んだことがあるはずですが、
アメリカも日本も容赦なく悪いとことを
ビシビシと彼女の小説を通して指摘しているようです。

そして、それは彼女が両国をとても愛しているからこそ
できることなのではないかと思いました。



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by starofay | 2015-05-19 18:02 | 読書 | Comments(4)

A Fine Balance

A Fine Balance

Rohinton Mistry / Faber & Faber



ロヒントン・ミストリー作の
ブッカー賞の候補にあがった小説を読みました。

ミストリー氏は、ボンベイで生まれ、
1975年からずっとカナダに在住の作家です。


時は、1975年のボンベイ。

主な登場人物:

地方(多分カシミール)のある程度経済的に余裕のある家庭から
都会に勉強に来ているマネックという青年。

田舎の貧しい村から出てきたテイラー(洋裁師)の
イシュヴァーとオンプラカッシュは、伯父と甥っ子。

経済的に裕福な兄の家に住むことや
再婚を拒否して、一人で小さなアパートに住んでいる
未亡人のディーナ。


この全く接点がないように思える4人が、
どうしても避けられない必要に応じて
やがて共同生活をするようになる。


古いカースト制度に縛り付けられている人々。

政治家に全てをめちゃくちゃに振り回される
都会の物乞い達や貧しい人々。

退廃した警察やヤクザの世界。

男尊女卑、カースト差別、宗教差別。

この小説の中で起こる多くの出来事は、
思わず目を背けたくなるほど酷く、
インドの抱えていた、
そして多分現在も抱えている問題の大きさに
気が遠くなる思いでした。




英語圏の文学評論家達から
これほどまで絶賛された本は滅多にないと思われます。

が、


ミストリー氏は、政府、特に当時の首相に対して
大変な怒りを感じていたのでしょう。

救いのない終わり方に、ミストリー氏の
「これがインドの真の姿だ。」

そんな宣言を聞いたように思います。



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by starofay | 2015-03-25 14:22 | 読書 | Comments(0)