船に乗れ!

藤谷治作の船に乗れ!を夕べ読み終わった。

本屋大賞にノミネートされただけのことはあって
とても面白かった。

船に乗れ!というタイトルからして、
海に関する話だと思ったら大間違い。

なんと、音楽を専攻する高校生のストーリーだった。

高校生の話だからといって、決して軽いものではなく、
高校生だからこそ、一心に音楽を愛し、
哲学の問いかけが差し迫った個人的な問題で、
そして、恋や友情に痛い程純粋でいられる。

船に乗れ!は、ニーチェの言葉らしい。

この本の中で、ニーチェよりも母親としての私の心に響いた言葉:

すべての人の人生が、その人の力や意思や努力では、どうにもならないことで満ちている。どうにもならないことに支配されているとさえ、いえるのかもしれない。そのもっとも始原的で日常的な事象が、おなかに子供が宿ることだろう。望まない妊娠をする女性は少なくなく、望んでも妊娠しない女性もまた多い。おなかに子供が宿るということは、少なくとも究極的には、人間の采配によるものではない。にもかかわらず僕たちは皆、母親に孕まれ、生まれてきた。子は母を選べず、母も子を選べない。たとえ将来、科学が発達して、母親が遺伝子を選べる時代が来ても、それは子を選ぶということにはならないだろう。母親が子供にできることは多いが、子供が「良い人間」になるためにできることは、本当はひとつしかない。それは子供を安心させることだ。子供が、自分は生まれてきて良かった、望まれて生まれた、生まれてからは愛されている、と、感じさせることだけが親の役割といっていい。


                      ー 藤谷治、船に乗れ!III 合奏協奏曲

藤谷さん、すごいです。
よく文章にしてくれました。


この本は、(多分)まだハードカバーでしか出てなく、3巻あるので高いです。
それでも、あえておすすめします。
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by starofay | 2010-09-05 08:15 | 読書 | Comments(6)
Commented by John.John at 2010-09-05 09:54 x
ホースラディッシュ、北海道に生息する山ワサビと同じだと思うの
私も大好き。ピュレに入れるなんて考えてもみなかった
リンクありがとう

この言葉が、「船に乗れ!」に書いてあるの?
噛み締めて何度も読んじゃった
で、母に愛されてると感じて育ったけど
今、同じだけ愛してあげてないかも・・・と思っちゃった
何か恩返ししなきゃね
Commented by y-sewn at 2010-09-05 10:58
いつもこっそりブログ楽しませて頂いてます。
せーちゃんも可愛くて・・・我家は3人ですが
もう 大きいんです・・・と言う事は、私もおばさんです。

お料理もいつも 気負い無く楽しそうで・・・30年主婦してる
私・・・反省。。

子供を育てるって迷いながらですよね。
いまだに・・・です。
もっと早くこの文に出会いたかったな。。
そうしたら もっと自信を持って育てられた。
この文を拠り所に出来た。

抱きしめて 抱きしめて 育てた積りなのに
もっと抱きしめれば良かった  と、最近思う・・・
歳の所為でしょうか。

遠い外国で丁寧に生活を楽しむ様子・・・これからも
楽しく読ませていただきます。
Commented by starofay at 2010-09-05 12:07
JJ兄、
自然に生えているものなのね。
この言葉、とっても良いでしょう。
JJ兄ならきっと反応してくれると思ってた。うれしいな。

y-sewnさん、
はじめまして。
コメントとてもうれしく拝見しました。

とてもパワフルな文ですよね!

毎日迷いながら子育て真最中ですが、
愛しているとか抱きしめるとか、
こちらの文化の方が愛情をはっきりと
示しやすいようにできているかもしれないです。

抱きしめて、抱きしめて育てることができるのは
母親にとってもとても幸福なことなんだと思っています。

またいつでもコメントを残してくださいね。
Commented by 森の子 at 2010-09-05 23:00 x
そっか・・・・・・本ねえ、最近読んでないなあ。
かおりちゃんは、ワイン飲みながら読んでるのかなあ・・・・
そういう時間っていいよねえ・・・・・・・・
来月になったら、少しは涼しくなって本も読みやすいかなあ・・・
Commented by starofay at 2010-09-06 00:36
森の子ちゃん、
本を読む気になれないほど暑いってことね。
私はいつでもどこでも何とでも本読めるよ。
読む本がそこにあれさえすればね。
Commented by Kay at 2010-09-06 06:20 x
じゃー安くなるまで待つよ 笑
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