夕べ遅くタスマニアから帰ってきた。 タスマニアは、オーストラリアの北海道みたいな島だ。 山あり、川あり、湖ありと自然が美しく、国の一番寒い位置にある。 美しいけれど寒いから人口も少ないし、 農業、漁業、観光業が主な収入源となる。 長年オーストラリアに住んでいるけど、タスマニアへは15年前に一度行ったきり。 今回は、古い友達の結婚式のために行くことになった。 金曜の夕方のフライトだったから借りた家に着いたのは夜遅かった。 暗くて見えなかったけれど、一晩中さざ波の音が聞こえていた。 そして朝、こんな所で目が覚めた。 リビングからの景色。 家の周りを探検する時間もなくすぐに教会へ。 小さな結婚式で、親戚の他に婿側で招待されたのは、私を含む5人の友達と連れ合いのみ。 子供はせーちゃんしかいなかった。 Aは、決して熱心なキリスト教徒じゃないので教会で結婚式を挙げると聞いた時は驚いた。 だけどこんな教会が近くにあれば、教会で式を挙げたくなった彼の気持ちもわかるというもの。 だって教会からはこんな景色が。 Aは、昔から激しく個性的で芸術的なやつだった。 彼の父親は弁護士、一番上の兄が専門医、真ん中の兄が家業をついで弁護士と優秀な家系に育っている。彼も最初は法学部に入学したらしい。そして建築科に移り、インテリアデザインに移り卒業した。しばらくインテリアデザイナーとして働いていたけど、三十代の始めに仕事を辞めて絵を描き始めた事もある。結局また仕事を転々とするかたわら彫刻の勉強やボートデザイナーの勉強をしていた。その彼が家を売り、タスマニアの大学で芸術部に入りなおして絵を描くと宣言したのは四十代になってから。 そう決心してからの彼は信じられないくらい明るくなった。いつも彼の周りにぴりぴりと感じられた怒りのエネルギーが元気はつらつとしたものに変わったのだ。 彼の絵の才能を認めていながら、絵は趣味としてちゃんとした仕事を見つけなさいと言い続けてきた彼の両親も、彼が選んだ今の生活を支持しているし喜んでいる。やっと幸せそうになった息子を見て安堵している。 タスマニアへ移ってから知り合ったお嫁さんだって昔の彼のタイプとは全然違うし、 49歳にして初めての結婚だって、彼の波動がポジティブなものに変わったから可能になったのだと思う。 彼の絵も、30代の頃の黒と青の救いようの無い怒りの絵から希望の光が射すものに変わった。 四十代になってから人生を根こそぎ変える勇気があったからこそ今の彼がある。 思い切り幸せになったからこそ、集まった皆が心から祝福したAの結婚。 そんな彼を見て、娘が持って産まれた才能、それが何であろうとも伸ばしてあげたいし、 将来やりたいことがあれば出来る限り支持してあげたいという思いがますます強くなった。 明日に続く。 気軽にコメントを残していって下さいね。 はじめての方でも大歓迎です。 応援ポチ↓、よろしくお願いします。 にほんブログ村
by starofay
| 2009-06-03 13:08
| 旅行
|
Comments(15)
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モニ
at 2009-06-03 13:58
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かおちゃん、お帰り〜。
タスマニアってどこさって思って、地図で調べて、んで帰ってくるの待ってたよ!!そうか、前に書いていたお友達の結婚式に出かけ たんだねぇ。四十代になってからのさ、人生を根こそぎ変えるって 普通の人はできないね。確かに勇気がいる。 今、学校卒業して絵を描きながらバイトしている我が娘。。 だから、A氏のことも、ご両親の思いも ちょっぴりわかっちゃうモニさんでした〜
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at 2009-06-03 14:29
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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あゆみ
at 2009-06-03 15:35
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おかえりぃ~♪♪
タスマニアはメルボルンから近いのに、10年前に1度行ったきりだよ。タスマニアは寒いから夏に行きたいよね。 A氏は波乱万丈で怒りの人生を歩んだけど、本当の自分探しに成功したってことだね。私も密かに自分の信じる道を進むのは素晴らしい事だと実感しているよ。子供の夢を叶えるべく、何度も出かかった言葉を飲み込んで見守る親。かおりちゃんも将来そんな時が来るんだろうね。
かおりちゃんスゴーーイ
最後の写真彼の話を思いながら見たら鳥肌立ったよ 何だか深く受け止めちゃえる話だね >波動がポジティブなものに変わった すごいなー彼の心理を周りさえも感じ取れる 素敵な話しだねー 明日もワクワックだよ ポチン
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ルナコ
at 2009-06-03 16:27
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お帰り~楽しかったかい?
タスマニアってタスマニアデビルしか浮かばない… 青山からは遠いところなんだね A氏はいろ~んな波乱万丈なことがあって 今の地に落ち着いて奥様もゲットしたんだね そういう人生…ちょっと憧れるよね ご家族は心配だっただろうけれど 続きも楽しみ♪
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milismilis
at 2009-06-03 18:29
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江戸の俊
at 2009-06-03 19:14
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お帰りなさい。タスマニア風景を見て、これは四文字熟語の「山紫水明」そのものだと思った。時代もの教会、18世紀にタイムスリップ? 時間がゆっくり流れていく感じがする。美味しい空気を沢山吸い込んでStarofay一家は癒されたね。A君は小説のような人生を送っているのか。
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panipopo
at 2009-06-03 19:42
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おかえり~!
Aさんの結婚式、なんとなく読んでいてしみじみとした気持ちになったよ。 誰も他の人が敷いたレールでは納得できないし、幸せになれないものね。 きっとA氏は、自分の中で葛藤があったのを大人になれた時に断ち切ることに成功したんだね。 とっても清々しい気持ちになれたよ、私も。 これからもステキな結婚を通して、ますます画家活動に熱が入るといいね☆ 私も心から応援! ところで、タスマニアンデビルには遭ったの???^m-
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かおり
at 2009-06-03 20:11
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そうなんだ~、娘ちゃんもやっぱり芸術肌なんだね。
親として安定した職を持ち、お金に困らない人生を送って欲しいという気持ちがあるのは当たり前だと思うよ。苦労して欲しくないもんね。 だから子供がやりたいことをさせるには、親として勇気がいるかもね。 モニちゃんの娘だったら確実に面白い人生になるだろうな。先が楽しみだね~。 鍵コメMさん、 今度は息子さんの番かな? あゆみちゃん、 タスマニアは本当にきれいだったよ。今度はもっとゆっくり島全体を旅してみたいな。せーちゃんがもっと大きくなったらね。 ほ助ちゃん、 袋小路で立ち往生していた彼が自分で自分を救った奇跡みたいだよ。 最後の写真きれいでしょう。走っている車の中から撮ったわりには上手く撮れたの。
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かおり
at 2009-06-03 20:20
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ルナコちゃん、
遠かったよ。特にうるさい三歳児が一緒だと移動がすっごく大変。 疲れ果てた~。 milismilisさん、 皆にあこがれるとか言って貰えてるのを教えてあげなきゃ。 きっと喜ぶよ。 江戸の俊さん、 18世紀のタスマニアは、決して良い所ではなかったはずですよ。なにしろイギリスから島流しの刑にあって一番手強いのが集められた所だし、大勢のアボリジニが殺されてますからね。そんな歴史があるにもかかわらず本当に美しいところでした。 ポポちゃん、 そういえばポポちゃんも画家だったよね。 やっぱり私は絵を描く人に縁があるかもしれない。 私自身はへただけど、周りの人間には絵描きがいっぱいいるの。 デビルね、前回行った時は本物見たのよ。今回は博物館で剥製しか見れなかったの~。
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まちまち
at 2009-06-04 06:35
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かおちゃん、おかえり~~。
Aさんのお話、彼は本当にジレンマと戦う人生だったんだろうね。自分の思う道に思い切って方向転換するまでは。絵を描きたい描きたいって、魂が叫び続けてたんだろうな。。やはり、私もリアムが進む自分の道を、最後の一人になったとしても応援してあげたいと思う。これから、彼の選択肢を広げてあげるのも私の仕事だと思うんだ。 タスマニアの写真、本当に美しいね。
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美愛
at 2009-06-04 09:29
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おかえりなさい!
タスマニア、本当にきれいなところですね。今まで一度もタスマニアに行ったことがなくて、一度は絶対足を運びたいところです。 そして、Aさんおめでとうございます。40を超えてから人生転換できるなんて、素晴らしい勇気の持ち主ですね。
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